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腎機能の変化を長い目で見る 〜LTEP(Long-term eGFR plot)について〜

[2026.04.30]

糖尿病や高血圧の診療では、腎臓を守ることがとても大切です。
腎臓は「沈黙の臓器」ともいわれ、悪くなっても初期には自覚症状が出にくいことが少なくありません。
そのため、血液検査や尿検査を通して、早めに変化に気づくことが重要です。

腎機能をみる代表的な指標のひとつに、eGFRがあります。
eGFRは、腎臓がどのくらい働いているかを示す目安となる数値です。
ただし、この数値は1回ごとの結果だけでは判断しにくいことがあります。

たとえば、脱水や体調、薬の影響などによって、一時的に変動することがあります。
そのため、単回の採血結果だけでは「大きな変化はない」と見えても、数年単位で振り返ると、少しずつ腎機能が低下していることがあります。

そこで役立つのが、**LTEP(Long-term eGFR plot)**です。
LTEPは、これまでのeGFRの推移を長期的にグラフで表示し、腎機能の変化を“見える化”する方法です。

このグラフを見ることで、

  • これまで腎機能がどのように変化してきたのか
  • 低下のスピードが速いのか、比較的ゆるやかなのか
  • 今後の治療や生活習慣の見直しが必要かどうか

といった点を、よりわかりやすく考えることができます。

特に糖尿病のある方では、血糖、血圧、脂質、体重、喫煙、食事内容など、さまざまな要素が腎機能に影響します。
腎機能の変化を長い目で確認することで、早い段階から対策を考えやすくなります。

もちろん、LTEPで示される内容は、あくまでこれまでの検査データをもとにした参考です。
将来を正確に言い当てるものではありません。
しかし、「今はまだ大丈夫」と思っている段階でも、変化の流れを知ることで、治療の見直しや生活改善のきっかけになることがあります。

当院では、必要に応じてLTEPを活用し、腎機能を長期的な視点で確認しながら診療を行っています。
腎臓を守るためには、悪くなってから対応するのではなく、悪くなる前に気づくことが大切です。

検査結果をその場の数字だけで見るのではなく、これまでの流れとして捉える。
その積み重ねが、将来の健康を守ることにつながると考えています。

腎機能について気になることがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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